梅雨の季節は晴れたら暑いですが、夜は冷えたり、
雨が続くと、昼間でも肌寒かったりと、意外に寒暖の差が激しい季節ですよね。
蒸し暑いので、汗もかきやすく、汗が蒸発する前に体が冷えるという原因にもなります。
体温調節や発汗作用がなかなかうまく働かず、風邪を引いたり、お腹を壊したりする人も多いのではないでしょうか。
梅雨のそんな時期に是非食べてほしいのが梅干です。
梅は「3毒(食物・水・血の毒)を絶つ」と言われ、昔から民間療法のナンバーワンの食物。
梅雨の頃に出回る梅は、豊富に含まれるリンゴ酸やクエン酸による酸味成分の有機酸が代謝を促し、疲労回復に役立ちます。また、お腹の調子を整えてくれるほか、梅干の塩分が陽性に働き、体をしゃきっと引き締めてくれる効果もあります。
梅の持つ効果
・疲労回復
・痛みの緩和
・下痢の回復
・体質改善
・二日酔い防止
・炭水化物の代謝アップ
梅は果物に分類され、糖分が少なく、酸味が強いのが特徴で、昔から梅干しなどの加工品に利用されます。
梅酒は怪我などの痛みの緩和、梅肉エキスは下痢の回復、アレルギーの体質改善など、昔からの薬効が多い食品です。
梅の持つ酸味成分
疲労回復や二日酔いに効く酸っぱい成分は有機酸のクエン酸です。
梅には豊富な有機酸が含まれており、未熟なときはリンゴ酸、成長するにつれクエン酸が増え、他にコハク酸なども含みます。
クエン酸には、体内の代謝を活発にして疲労物質をためないという疲労回復効果があるほか、 飲酒などの二日酔いで肝臓を酷使している方にも有効です。また、クエン酸は炭水化物の代謝アップを促します。
その他に便秘、セキドメ、神経痛の緩和など、民間療法としても知られるように、さまざまな薬効もあります。有機酸は唾液の分泌を促し、その唾液に含まれるパロチンというホルモンは老化防止に効果があるといわれています。
梅干や梅酒にするほか、梅ジャムなどをこの季節に
梅干や梅酒、梅ジュースやウメエキスなど、豊富に出回る旬のこの季節に加工しておけば長く保存が効く便利な食品です。また、アルコール飲料に梅干を入れて一緒に飲むと、クエン酸などが二日酔いを防止してくれますよ。
生梅の毒と防腐作用
生梅には有害な青酸化合物が含まれるので、必ず加工することが大切です。
生の梅にはアミグダリンという有害成分が含まれるため、生では食べません。梅干になる段階でこの成分は失われ、代わりにベンズアルデヒドと言う香り成分に変化して、防腐作用の効果を示します。
梅干にはまた、強力な殺菌パワーがあるので、食中毒の起こりやすい梅雨には強力な味方になってくれます。
梅肉を混ぜた梅ご飯や、野菜の梅和え、梅サラダ、イワシやごぼうの梅煮など、梅干や梅酢を加えたお料理で、ジメジメした梅雨の時期ならではの食欲増進、気力回復、食あたり予防などの対策をしてみて下さい。
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